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国際移植学会参加報告

臓器移植センター
笠原 群生

2014年7月26日~29日まで米国サンフランシスコで国際移植学会に参加して参りました。4年に一度の全臓器移植関係者が集まる学会で、「日本の先天代謝異常症に対する生体肝移植成績」を報告して参りました。代謝性肝疾患では保因者さんがドナーになることがあるので、慎重なドナー検査を要すると意見をいただきました。

臓器移植では細胞性拒絶反応に対する治療方法はすでに確立されていますが、移植後の抗体関連拒絶反応の診断・検査・治療が非常に難しく、今回も話題になっておりました。抗体関連拒絶反応は肝移植では比較的少ないといわれていましたが、移植前のクロスマッチテスト陽性の患者さん・重症肝不全の患者さんでは多いと報告されています。一般的な肝生検による病理組織学的診断だけではなく、ドナー特異的抗体を検出することが大切だと強調されていました。当センターで肝移植を受ける患者さんは術前状態が比較的悪く、劇症肝炎などの肝不全患者さんも多いため、今後ドナー特異的抗体を測定してゆこうと思います。またCleaveland clinicの先生方に相談され、免疫抑制剤減量の国際臨床試験に参加することになりました。少しでも免疫抑制剤が減らせれば移植を受けた患者さんの福音になると思います。

天候もよく、世界各国の友人に再会でき、大変充実した学会でした。

本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

03-3416-0181(代表)

koho@ncchd.go.jp

月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時


※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。

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