新生児集中治療室(NICU)への転院・搬送
重症児の出生が予想される場合は、母体搬送の上、出生直後から早期の治療を行うことができる体制を整える必要がありますが、母体搬送が困難な場合や、出生後下記のような児については、NICUに収容すべきだと考え、重症新生児を24時間受け入れています。
緊急搬送する必要のある場合には、依頼に基づいて当院の救急車・ドクターカーを出場させ、専門の搬送チームが転院・搬送を担当致します。小児集中治療室(PICU)、母体搬送についてのご依頼も受けております。
ただし、一度、医療機関から退院した患者は、感染管理の問題等から、原則的に当科NICUに入院することはできないため、対応を相談させていただきます。
※ NICUで管理するのが望ましい新生児
新生児搬送された児の病状が治癒または軽快した場合、入院依頼元の医療機関への転院をお願いすることがあります。限られた病床の有効利用に加え、家族の負担を軽減する目的もあり、ご協力をお願いいたします。
当院が満床等の理由で入院できない場合、東京都周産期ネットワーク参加の他施設について、情報提供・紹介いたします。また、入院依頼元の医療機関から搬送が困難な場合、当科スタッフが救急車で搬送を行うこともできます。他施設への三角搬送も可能です。
※ NICUで管理するのが望ましい新生児
- 呼吸障害がある児(40%以上の酸素投与が必要、無呼吸発作の持続、呻吟や陥没呼吸など努力呼吸が見られる、など)
- 心不全症状がある児
- 低出生体重児(出生体重1800g未満、特に1500g未満)
- 早産児(在胎34週以下)
- 重症感染症が疑われる児(肺炎、敗血症、髄膜炎など)
- 新生児仮死
- 痙攣の認められる児
- 黄疸などで交換輸血を要する児
- 出血傾向のみられる児
- 外科的手術が必要な児
- 先天性心疾患が疑われる児
- 重度または多発性の奇形のある児
- 嘔吐や哺乳不良、元気のない (not doing well)、泣きが弱い、易刺激性など何となくおかしいと思われる児
ご依頼の流れ
依頼前に
ご家族へ転院についての説明をお願いします。
- 転院後の治療方針や治療手段については、転院後の評価に基づき判断するため、確定的な説明は避けてください。
- 急性期を過ぎて病状が安定した場合、当院から貴施設へ再搬送(又は他施設への転院)となり得る事をご説明ください。
新生児搬送された児の病状が治癒または軽快した場合、入院依頼元の医療機関への転院をお願いすることがあります。限られた病床の有効利用に加え、家族の負担を軽減する目的もあり、ご協力をお願いいたします。
依頼に際して
以下の点について、情報提供をお願いします。- 依頼担当医の氏名、施設名、病棟、連絡先
- 患者氏名、生年月日、年齢、性別、体重、診断名、バイタルサインを含む現在の状態
-
新生児紹介用紙(PDF)に記入してください
- 臍帯血 約5ml
- 被保険者証
搬送前に
以下の点について、ご家族に説明をお願いします。- 救急車に、ご家族が同乗できない可能性がある事を伝えてください。
-
可能でしたら、搬送に関する同意書(PDF) をご家族へ渡してください。
- 搬送チーム到着後、改めてご家族へ説明します。
転院に際して
以下の準備をお願いします。- 診療録(必要な情報を含む箇所)のコピー
- 紹介状(時間的余裕がない場合は結構です。)
- 血液検査結果、X線検査などの画像検査のコピー
連絡先
新生児の入院依頼については、下記にご連絡ください。当院が満床等の理由で入院できない場合、東京都周産期ネットワーク参加の他施設について、情報提供・紹介いたします。また、入院依頼元の医療機関から搬送が困難な場合、当科スタッフが救急車で搬送を行うこともできます。他施設への三角搬送も可能です。
国立成育医療研究センター(代表)
03-3416-0181"NICU 当直"につなぐよう伝えてください
* 一般の方からの電話は受け付けていません。