肝移植術前カンファレンス
インドネシア大学での生体肝移植支援
臓器移植センター
笠原群生
4月11-12日インドネシア、ジャカルタにあるインドネシア大学病院で生体肝移植指導を行ってまいりました。インドネシアは人口約2億2千8百万人、世界最大の島嶼国家であり、主要な5島と中規模な群島を含めた約17,000以上の島々から成り立っています。ジャカルタは美しい自然に恵まれた緑の多い街です。
インドネシア大学病院は1940年代にオランダ資本で建築された非常に歴史ある建物です。国民の90%がイスラム教で宗教上の理由から脳死移植が困難なため、臓器移植は健常成人をドナーとした生体移植が主体です。2012年に生体肝移植を開始したそうですが、成績が思わしくないため成育医療研究センターに手術・周術期管理支援のお話をいただきました。
4月11日胆道閉鎖症 7か月の女児に父親ドナーに生体肝移植を実施しました。術中門脈吻合に難渋しましたが、術後経過も良好で12日に帰国しました。
現地の肝移植チームは非常に若いチームですが、移植医療に大変熱意を持っております。今後も微力ですが、インドネシアの小児移植医療を支援していきたいと思います。
肝移植術前カンファレンス
ジャカルタ大学での生体肝移植手術
肝移植後、ICU回診
- 本件に関する取材連絡先
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国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
03-3416-0181(代表)
koho@ncchd.go.jp
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