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第14回国際小腸移植シンポジウム(ブエノスアイレス、アルゼンチン)参加報告

臓器移植センター
笠原群生

6月10日~14日ブエノスアイレスで開催された第14回国際小腸移植シンポジウムに参加してまいりました。ブエノスアイレスは日本から30時間程度かかり、12時間の時差があります。地球の反対側で冬ですので、大変寒い時期の学会でした。隔年で開催される小腸移植では最大の学会で、今年度も世界各国から650名(移植外科医・移植コーディネーター・栄養士・内科医)の参加がありました。当センターからは「iPS細胞を用いた小腸組織の開発」を、移植外科の内田孟先生が発表しました。小腸移植は短腸症候群・小腸機能不全などの患者さんに適応されますが、免疫抑制剤使用方法・拒絶反応の制御・感染症の制御などまだまだ乗り越えなければならない問題が沢山ある分野です。学会では現在の小腸移植の免疫抑制方法、手術術式ばかりでなく、現在日本で広く行われている中心静脈栄養を用いた栄養管理が議論されました。小腸移植が適応される患者さんは世界で年間100人程度と大変少ないですが、我が国でも年間数例の小腸移植適応患者さんがおられます。当センターでは小腸臓器保存方法・新たな小腸組織の開発を研究しており、臨床小腸移植の経験ある移植外科医が豊富です。移植適応を考慮し患者さんの必要性に応えられるよう努力してまいります。

小腸移植医の集合写真の画像
小腸移植医の集合写真

本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

03-3416-0181(代表)

koho@ncchd.go.jp

月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時


※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。

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