第21回国際肝移植学会参加報告(シカゴ、米国)
臓器移植センター
笠原群生
2015年7月9日~11日まで米国、シカゴで開催された第21回国際肝移植学会に参加してまいりました。年に一度開催される肝移植では最大の学会です。成育医療研究センターからは「ドミノ肝移植の手術手技(松浪医師)」、「小児肝移植における手術手技の工夫(笠原)」を発表してまいりました。数年前まで生体移植しか実施されていなかった中国・韓国・台湾・インド・パキスタンなどアジア諸国で、脳死肝移植症例数の著しい増加がみられており、本邦でも脳死移植の啓発が急務であると感じました。小児肝移植の分野では10年以上の移植後長期経過患者さんの慢性拒絶反応・移植肝線維化・自己免疫性肝炎の病理・病態・新しいバイオマーカーが話題になっております。再移植が困難な本邦でも長期経過観察は大変需要な課題であり、病理部・研究所と協力し抗ドナー抗体測定など検討してゆきたいと考えております。 英国留学時代の同僚にも再開でき、気候にも恵まれた学会でした。来年度は韓国ソウルで開催される予定です。
- 本件に関する取材連絡先
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03-3416-0181(代表)
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