北米小児病院看護研修報告(認定チャイルド・ライフ・スペシャリスト:小林 奈津美)
認定チャイルド・ライフ・スペシャリスト
小林 奈津美
2016年5月25日~6月2日 ワシントンDC小児病院とトロント小児病院に研修に行ってまいりました。
両病院に20名以上のCLSがおり病棟だけではなくICU、放射線科、救急外来にも専属のCLSがいました。ワシントンDC小児病院では、Vectaという多角的な感覚刺激を与える移動式のツールを紹介していただきました。手術室に4つ、回復室に4つ常備され、意識転換やリラックスしやすい環境の提供に使用されていました。また、循環器の幼児の患者にはチャックで開閉し心臓が視覚的に分かるパペット人形やiPadを使用し手術前の心の準備を促す関わりをしていました。病院内にはスタジオがあり、患者が『患者』ではなく一人の子どもとして楽しめるように番組やミュージックビデオの作製・出演ができる設備も整っていました。ビリヤード、ゲーム、クッキングができる中高生の患者が楽しめるラウンジもあり、どの発達段階の患者に対しても充実した療養プログラムが提供されていることが印象的でした。北米の小児病院の手厚い心理社会的サポートを見学することができ大変有意義な研修となりました。
写真1.プロジェクターで壁に映像を映す、ボタンで色を変える、音楽を流しアロマ機能付きのVecta
写真2.パペット人形で患者の疑問を代弁し、感情表出しやすい環境を作っていました
- 本件に関する取材連絡先
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国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
03-3416-0181(代表)
koho@ncchd.go.jp
月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時
※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。