無精子症男性における遺伝子変異および染色体構造変化の頻度を解明
国立成育医療研究センター分子内分泌研究部の中村共同研究員、宮戸上級研究員、深見部長らのグループは、日本人非閉塞性無精子症40例の遺伝子解析を行い、10%以上の症例において既知疾患原因遺伝子変異および染色体構造変化を同定しました。
プレスリリースのポイント
- 無精子症は成人男性の約1%にみられる疾患であり、男性不妊の原因として重要です。無精子症は、精管などの閉塞を認める閉塞性とそれ以外の非閉塞性に大別されます。
- 非閉塞性無精子症の発症には、遺伝学的要因と環境要因の両者が関与すると推測されていましたが、どの程度が遺伝的要因で説明されるのか不明でした。
- 本研究によって、非閉塞性無精子症男性における既知遺伝子変異と染色体構造変化の頻度が初めて明らかとなりました。
発表論文情報
著者:Shigeru Nakamura, Mami Miyado, Kazuki Saito, Momori Katsumi, Akie Nakamura, Yoshitomo Kobori, Yoko Tanaka, Hiromichi Ishikawa, Atsumi Yoshida, Hiroshi Okada, Kenichiro Hata, Kazuhiko Nakabayashi, Kohji Okamura, Hiroko Ogata, Yoichi Matsubara, Tsutomu Ogata, Hideo Nakai, and Maki Fukami.
掲載誌:Andrology. 2017 Jul;5(4):824-831.ご寄付のお願い Contribution&Donation
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