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シルバーラッセル症候群の症状を持つ患者さんの中に染色体微細構造異常を同定

シルバーラッセル症候群が疑われる患者さんの原因の多様性を示唆

国立成育医療研究センター分子内分泌研究部の井上研究員、鏡室長らのグループは、全国の小児科医と連携し、シルバーラッセル症候群の症状を持つ患者さんの中に染色体微細構造異常を同定しました。
本研究で原因不明のシルバーラッセル症候群患者さんで染色体の構造異常の有無を調べたところ、82人中5人でシルバーラッセル症候群と異なった疾患の原因となる構造異常を認めました。その5人の患者さんは高い確率で心臓病や、明らかな発達の遅れがありました。

プレスリリースのポイント

  • シルバーラッセル症候群と診断されている患者さんの中に、異なった疾患の原因となる染色体の構造異常を認めました。
  • シルバーラッセル症候群は臨床症状に基づいて診断されるため、その遺伝学的原因はさまざまです。原因不明の患者さんの遺伝学的原因がはっきりすることは、その患者さんに合った検査や治療を行うことにつながります。
  • 今回の研究から、シルバーラッセル症候群の特徴を持ち、心臓病や明らかな発達の遅れがある患者さんに対しては、染色体構造異常を疑うことが重要だと考えられます。

シルバーラッセル症候群とは

年間で3万から10万出生に一人との報告があります「シルバーラッセル症候群」は、在胎週数に比較して出生時の体格が小さく (SGA) 、出生後も続く成長障害、哺乳不良、体の左右非対称、体に比べて大きい頭、額がでているなどの特徴を持つ症候群で、SGA性低身長を来す代表的な疾患です。

難病指定・小児慢性特定疾病での指定は外れており、現状では、小児慢性特定疾患に指定されていないことから低身長に対する成長ホルモン治療はSGA性低身長として行われております。

シルバーラッセル症候群は症状から診断されますが、遺伝学的な原因が分からない患者さんが多くいらっしゃいます。

発表論文情報

本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

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koho@ncchd.go.jp

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