地域全体の産婦のメンタルヘルスを向上する母子保健システム「須坂モデル」を開発
世界初!
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する母子保健システムを開発
メンタルヘルスの向上における科学的有効性も実証!!
国立成育医療研究センターこころの診療部乳幼児メンタルヘルス診療科の立花良之診療部長らの厚生労働科学研究班グループは、長野県須坂市の母子保健関係者と協働し、産後の母親のメンタルヘルスを向上させる母子保健システム「須坂モデル」を開発しました。これは、助産師や保健師、産婦人科医や精神科医などが、母親に妊娠期から切れ目のない支援を行うもので、こういった多くの職種が連携した母子保健システムの開発は世界で初めてです。さらに、「須坂モデル」のシステム開始により、産後の母親のメンタルヘルスが統計的に有意に向上、その有効性が実証され、国際学術雑誌「BMC Pregnancy and Childbirth」に公開されました。
須坂モデルの概要
保健師が妊娠届を出した全ての妊婦を対象に面接を行い、心理社会的アセスメントを行います。さらに、心理社会的リスクのある親子に対し、保健師・助産師・看護師・産科医・小児科医・精神科医・医療ソーシャルワーカーなどによる多職種のケース会議を、中核病院である長野県立須坂病院(現 信州医療センター)で行い、ケースマネージメントを行って、多職種でフォローアップします。この母子保健システムが地域全体の産婦のメンタルヘルスを向上させ、心理社会的リスクの観点から「気になる親子」として多職種でサポートする親子のケース数を著しく増加させる効果が明らかになりました。
- 本件に関する取材連絡先
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