「コロナ×こどもアンケート」第3回調査報告~31%のこどもが、学校に行きたくないことがあると回答~
国立成育医療研究センター(所在地:東京都世田谷区大蔵2-10-1理事長:五十嵐隆)の社会医学研究部・こころの診療部を中心としたグループ「コロナ×こども本部」は2020年9月~10月に実施した「コロナ×こどもアンケート」第3回調査の全体報告をまとめました。第3回調査では、学校や家庭における子どもの権利などにも着目して調査を行い、全国のこどもや保護者あわせて10,676名にご協力いただきました。
今回の調査では、31%のこどもが「学校に行きたくないことがある」と回答しました(いつも7%・たいてい5%・ときどき19%)。
また、コロナによる生活の変化について、家庭や学校での様子をこどもたちに尋ねたところ、「家での過ごし方を変える理由について、家族はわかりやすく教えてくれていない」は22%(全くない10%・少しだけ12%)、「私が考えを話せるように、先生は質問したり確かめたりしてくれない」は21%でした(全くない10%・少しだけ12%)。新しい生活様式を取り入れていく中でも、こどもたちが意見を自由に表現したり、考えを伝えたりできるように、大人の工夫やサポートが必要です。
「コロナのことを考えると嫌になる」や「最近集中できない」といった、何らかのストレス反応を示すこどもは73%で、第1回・第2回調査から改善は見られませんでした。
ストレスの要因は時期や年齢、個々人によって様々です。こどもたちの健やかな成長を守るためにも、ひとりひとりの気持ちに寄り添うことが大切です。
プレスリリースのポイント
- コロナ×こどもアンケート第3回調査には、全国のこども2,111名、保護者8,565名、計10,676名の方々にご協力いただきました。
- 「最近1週間、学校に行きたくないことがありましたか?」という項目について、31%のこどもがあてはまると回答しました(「いつも」7%・「たいてい」5%・「ときどき」19%)。
- 「あなたの家族は、(コロナに関連して)おうちでの過ごし方を変える理由を、わかりやすく教えてくれますか?」という項目について、22%のこどもがあてはまらないと回答しました(「全くない」10%・「少しだけ」12%)。
- 「学校の先生は、(コロナによる生活の変化に関連した)考えを(あなたが)話せるように、質問したり確かめたりしてくれますか?」という項目について、21%のこどもがあてはまらないと回答しました(「全くない」10%・「少しだけ」12%)。
- 何らかのストレス反応を呈しているこどもは73%(第1回調査75%、第2回調査72%)で、前回から改善は見られませんでした。
- 第4回調査「コロナ×こどもアンケートその4」を11月17日より実施中です。
第3回調査報告書
第3回の「コロナ×こどもアンケート」の調査報告書は、下記よりダウンロードしてください。
- 本件に関する取材連絡先
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国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
03-3416-0181(代表)
koho@ncchd.go.jp
月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時
※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。