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第2回ヒトES細胞研究倫理審査委員会

開催日時: 平成18年3月16日(木)14時~17時10分
開催場所: 国立成育医療センター1階 会議室12
出席委員: 丸山英二委員長、久野貞子副委員長、石井美智子委員、石野史敏委員、奥山眞紀子委員、小林信秋委員、斎藤博久委員、高木美也子委員、土肥多恵子委員、矢野哲委員

受付番号:
ES倫1「ヒトES細胞を用いた薬剤毒性試験法に関する研究(使用)」
申請者:
国立成育医療センター研究所 倉辻 忠俊
使用責任者:
国立成育医療センター研究所 田上 昭人


受付番号:
ES倫2「ヒトES細胞の樹立(樹立)」
申請者:
国立成育医療センター研究所 倉辻 忠俊
樹立責任者:
国立成育医療センター研究所 梅澤 明弘
  1. 委員紹介(高木美也子委員、土肥多恵子委員)
  2. 資料説明
  3. 指針について学習
    1. 講義
      丸山委員長より指針に対する委員の知識を共有させるため、指針の周辺と内容について35分講義を受け10分質疑
    2. 質疑
      石井委員:夫婦にとっては、かけがえのない生命であるヒト胚を壊して行うことなので、使用目的が明確にされていなければならない。また、あらゆるものになる危険性を伴うものであることの認識が必要。
      高木委員:文部科学省も審査件数が30数件になり、確認申請機関のIRBがキチントやることを求めている。

審査

受付番号: ES倫2「ヒトES細胞の樹立(樹立)」

申請者: 国立成育医療センター研究所 倉辻 忠俊
樹立責任者: 国立成育医療センター研究所 梅澤 明弘

樹立責任者(梅澤)より第2回委員会の質疑の回答とそれに基づく修正として、①指針に対する対応表、②計画書の修正、③提供者への説明、について説明

審査結果
審議未了にて継続審議、以下主な質疑及び意見・指摘事項

倫理的内容について

  1. 不妊治療をされているご夫婦は大変な思いで治療を受けられている。当該計画で扱われる凍結保存胚は不妊症治療過程から得られる胚であり、提供者のご夫婦にとっては、子どもを授かるための胚であったことを当該計画に携わる研究者には十分認識していただきたい。
  2. 成育医療センターでの生命倫理に関する講習会開催状況は。
  3. 当該計画を行う上で、樹立責任者の倫理認識を確認したい。
  4. 樹立責任者として妥当な倫理認識を有していると考える。
  5. 王氏の生命倫理に関する学習暦が少なく、ES細胞を扱った経歴も当該計画を行うには不十分ではないか。生命倫理の学習暦を付けないまま許可するのは問題がある。今後科学的経験、生命倫理の面でどう教育をつけるのか。早急に行ってもらいたい
  6. 樹立研究を中心に行う阿久津氏が提供候補者への説明を担当することに問題はないか。個人情報の保護に十分注意をしていただきたい
  7. 説明を受けるのが夫婦別々で良いのであれば、どこかにその旨を記載したほうが良い。
  8. ES細胞の利用法(申請書122頁と135頁)に関して、当該計画での使用目的を記載すべきでは、(項目11に引き続き)使用項目に小児難治性疾患を記載した方が理解を得られるのではないか。
  9. ヒトのフィーダー細胞は、手術で摘出した骨髄、胎盤、臍帯から作ることを既に別の倫理委員会で承認されていることを記載
  10. 細胞の動物への移植に関して、もう少し具体的に記述した方が良い。
  11. 当該計画では凍結胚に限られているので、申請書127頁の体外受精(移植)に用いなかった胚は、凍結保存と変更すべきではないか。
  12. 樹立した時に海外へ分配する可能性について、ヒト胚の提供を受ける時に海外での研究のために出すこともあり得ることを、インフォームドコンセントの段階で書いたほうが良いのでは(今回は問題提起のみ)。
研究内容について
  1. ヒトフィーダー細胞を用いる前に、マウス細胞、サルの細胞、ヒトの細胞と段階を踏むべきで、サルのフィーダー細胞とサルESで検討するべきではないか。
  2. 当該研究のゲノムの安定性検定は、将来の臨床応用に対応できるヒトES細胞を樹立する上で非常に重要と思われる。当該計画に期待して、ゲノム安定性検定試験として将来的には更にタイリングアレイ法などを行って、臨床応用できるES細胞を樹立・検定できるシステムにしていただきたい。

受付番号: ES倫1「ヒトES細胞を用いた薬剤毒性試験法に関する研究(使用)」

申請者: 国立成育医療センター研究所 倉辻 忠俊
使用責任者: 国立成育医療センター研究所 田上 昭人

第1回に引き続き使用計画について、使用責任者田上昭人より説明

審査結果
審議未了にて継続審議、以下主な質疑及び意見・指摘事項

倫理的内容について

  1. 使用責任者及び他の研究者の生命倫理に関する学習暦の確認。
  2. ESになってしまっているから胚を直接扱うわけではないが、胚を壊したESの研究であるということで倫理的認識を。
  3. 本計画は、指針第26条の1項1号ロの基礎的研究であることはわかるが、ロの要件を満たしているかということを、もう少しきちんと説明を。今までの使用目的には無いのでは。
  4. 余剰胚1つからESができたからそれを使うと言うことになるわけだが、これはESをかなり消費する研究であり、従来とかなり違う使用なので、慎重な判断が求められる。
  5. 研究業績、研究発表は口頭でしか行っていないのか。今まであまりESを扱っていない研究グループで始めるということなので、大丈夫かということを科学の委員で確認を。
研究内容について
  1. 使用する細胞がなぜハーバード大学なのか、人種の違いが特に薬の関係では出るのではないか。国内で樹立された細胞も同じようにしてみるという方向性を持っていただいた方が良いのではないか。
  2. 阿久津先生がここにおられるので、まずハーバードのものでやるのは理解できる。日本人の細胞はここで樹立されるので、それを使用すれば良いと思う。
その他
  1. アメリカで新規のES樹立に対して規制がかかったが、輸入することに関して問題ないか確認を。

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