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第12回倫理委員会

開催日時: 平成24年2月1日(水)10時30分~15時15分
開催場所: (独)国立成育医療研究センター4階会議室41・42
出席委員: 遠藤委員長、名取副委員長、石井委員、磯部委員、宇都木委員、梅澤委員、岡本委員、奥山(眞)委員、奥山(虎)委員、斎藤委員、松井委員、横野委員
審議課題数: 16件(承認16件)
受付番号218 連結不可能匿名化C群試料を用いた小児血液腫瘍細胞の特性解析研究  (迅速審査)
受付番号274 フローサイトメトリー法を用いた末梢血芽球の治療早期反応性評価/東京小児がん研究グループ 小児急性リンパ性白血病に対する寛解導入療法と早期強化療法の有効性・安全性に関する検討試験 (TCCSG ALL L07-16-02/L09-1603)付随研究3  (迅速審査)
受付番号537 日本救急医学会関東地方会における院外心肺停止患者に対する連結不可能匿名化を用いた多施設前向き観察研究(2012年)  (迅速審査)
受付番号523 新生児肺発達障害の発症機序の解明とその予防・治療法の開発  (一般審査)
受付番号534 乳がん組織における体細胞ゲノム微細構造異常の解析  (一般審査)
受付番号538 先天奇形症候群および成長障害疾患関連遺伝子の肝芽腫発生への関与の検討  (一般審査)
受付番号531 アトピー性皮膚炎における皮膚バリア異常の原因となりうる角質内質の研究  (一般審査)
受付番号539 正常扁桃腺細胞の分子発現解析  (一般審査)
受付番号541 仙骨部に発生した脊髄くも膜嚢胞の遺伝的要因研究  (一般審査)
受付番号354 連結不可能匿名化試料を用いた小児固形腫瘍の特性解析研究  (一般審査)
受付番号536 保存期の小児慢性腎臓病患者を対象としたバルサルタンと球形吸着炭の腎保護効果に関するランダム化比較試験  (一般審査)
受付番号535 小児放射線診療における医療被ばく実態調査及び線量評価 (放射線診療データから、各臓器被ばく線量の推定)  (一般審査)
受付番号543 「児童養護施設における被虐待児の心身の健康指標に関するパイロット研究(10代のこころとからだ調査)」  (一般審査)
受付番号544 「子どもの発達障害とこころの問題に対する親の気づきと受診までのタイムラグの要因に関する横断的および質的研究‐その1(3歳児健診調査)」  (一般審査)
受付番号546 「子どもの発達障害とこころの問題に対する親の気づきと受診までのタイムラグの要因に関する横断的および質的研究‐その2(ネット調査)」  (一般審査)
受付番号545 ASQ (Ages & Stages Questionnaires)12か月用日本語版の開発に向けての予備調査  (一般審査)

受付番号218
連結不可能匿名化C群試料を用いた小児血液腫瘍細胞の特性解析研究  (迅速審査)

申請者

清河 信敬

申請の概要

平成20年9月16日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、研究期間の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として承認。

判定

承認

受付番号274
フローサイトメトリー法を用いた末梢血芽球の治療早期反応性評価/東京小児がん研究グループ 小児急性リンパ性白血病に対する寛解導入療法と早期強化療法の有効性・安全性に関する検討試験 (TCCSG ALL L07-16-02/L09-1603)付随研究3  (迅速審査)

申請者

清河 信敬

申請の概要

平成23年4月28日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として承認。

判定

承認

受付番号537
日本救急医学会関東地方会における院外心肺停止患者に対する連結不可能匿名化を用いた多施設前向き観察研究(2012年)  (迅速審査)

申請者

六車 崇

申請の概要

主たる研究機関で承認された研究について、分担研究機関として参加することの可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として承認。

判定

承認

受付番号523
新生児肺発達障害の発症機序の解明とその予防・治療法の開発  (一般審査)

申請者

藤永 英志

申請の概要

近年、新生児肺障害は、胎児期・新生児期の様々な成因による肺発達障害と考えられている。そのメカニズムとして、肺血管発育障害、とくに VEGF signaling の障害が関与しているが,詳細は不明である。本研究では、新生児肺発達障害における血管内皮前駆細胞(EPC)機能障害を明らかにし、EPC 移植の新生児肺発達障害予防・治療応用へと展開するための研究基盤を確立する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. P33:【研究方法】欄
    上段と下段に1,2の番号をつけ、関連がわかるような記載にすること。
  2. 修正申請書P4:【個人情報の保護】欄2行目
    "すべての個人情報は連結不可能匿名化され厳重に保管されます"等分かりやすい文章にすること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号534
乳がん組織における体細胞ゲノム微細構造異常の解析  (一般審査)

申請者

深見 真紀

申請の概要

乳がん検体を対象として、アレイCGH法を用いてホルモン関連遺伝子周辺の体細胞性ゲノム構造異常の有無を解析し、乳がんの発症と重症化に関与する因子を解明する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号538
先天奇形症候群および成長障害疾患関連遺伝子の肝芽腫発生への関与の検討  (一般審査)

申請者

鏡 雅代

申請の概要

肝芽腫を研究対象として、肝芽腫を高頻度に合併する先天奇形症候群、成長障害疾患の関連遺伝子、候補遺伝子の発現解析、発現制御領域のメチル化解析を行い、肝芽腫発症責任遺伝子を同定し、肝芽腫発症メカニズムを解明する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 同意の撤回について
    "P147:同意の撤回"と修正申請書の"P10の8:ご承諾について"、"P11の12:研究終了後の肝芽腫"の記載について、整合性を整えること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号531
アトピー性皮膚炎における皮膚バリア異常の原因となりうる角質内質の研究  (一般審査)

申請者

大矢 幸弘

申請の概要

アトピー性皮膚炎患者の皮膚はバリア機能が低下していることがわかっており、一部の患者ではバリア機能に関与するフィラグリンに変異があることが判明している。しかし、フィラグリンに異常がなくても、その分解産物である天然保湿因子に欠損がある場合も皮膚バリアは低下する。そうした皮膚バリア機能のメカニズムを解明するために患者の表皮をテープストリッピングにより採取し天然保湿因子形成酵素の働きを調べる。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
*修正申請書
P6:【守っていただきたいことがあります】欄を削除すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号539
正常扁桃腺細胞の分子発現解析  (一般審査)

申請者

飯島 一智

申請の概要

ヒューマンサイエンス振興財団から提供される正常ヒト扁桃腺細胞を対象として、遺伝子発現、蛋白発現を解析し、その特性を明らかにする。その知見を、B細胞分化やリンパ組織の発達の機構解明や、B細胞に由来する小児腫瘍の発症機構解明の研究に活用する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号541
仙骨部に発生した脊髄くも膜嚢胞の遺伝的要因研究  (一般審査)

申請者

荻原 英樹

申請の概要

当院脳神経外科にて手術し治療した、脊髄くも膜嚢胞の一卵性双生児の患者を対象とする研究である。同意に基づき採血をし、それに含まれる遺伝子を解析する事で脊髄くも膜嚢胞発生の病因の研究を行うものである。脊髄くも膜嚢胞を合併するとされている遺伝性疾患との関連を含め解析を行い、将来的には脊髄くも膜嚢胞の簡便で新たな診断法や、治療法の発見につながる可能性がある。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について配慮すること。
  1. P293:Ⅶ.遺伝子解析結果の開示
    チェック欄を確認すること。
  2. P303:11.研究参加の自由と撤回権
    内容を訂正すること。
  3. 遺伝カウンセリングを適切に行うこと。
  4. 回答書P2:「解析」を詳しく記載すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号354
連結不可能匿名化試料を用いた小児固形腫瘍の特性解析研究  (一般審査)

申請者

大喜多 肇

申請の概要

平成21年6月8日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、対象及び方法の変更の可否。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号536
保存期の小児慢性腎臓病患者を対象としたバルサルタンと球形吸着炭の腎保護効果に関するランダム化比較試験  (一般審査)

申請者

伊藤 秀一

申請の概要

本試験の目的は,保存期の小児慢性腎臓病患者(慢性腎臓病(CKD)ステージ3及び4)を対象としたランダム化比較試験により,バルサルタンの腎保護効果に関する有効性,安全性を評価する。また,保存期の小児慢性腎臓病患者に対する球形吸着炭の有効性及び安全性に関する情報を収集することも目的とする。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
*説明文書について
  1. 使用の薬が適応外であることを記載すること。
  2. "利益相反"の文言を避け、"利益供与を受けていない"等の記載にすること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号535
小児放射線診療における医療被ばく実態調査及び線量評価 (放射線診療データから、各臓器被ばく線量の推定)  (一般審査)

申請者

宮嵜 治

申請の概要

小児(15歳未満)を対象とした放射線診断および放射線治療の実態について小児の放射線診療を行っている複数の医療施設を調査し、頻度と線量の実態を把握する。それにより放射線防護の最適化をはかり、小児の診断参考レベルの提案をすることを目的とする。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. P523:5研究概要
    チェック欄を確認すること。
  2. P524:7倫理的配慮
    疫学指針にチェックすること。
  3. P526
  • 項目番号を整えること。
  • 10.研究参加の自由と撤回権の最終行
    "以下の内容・・・・"を確認すること。
  1. P530
    内容を整えること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号543
「児童養護施設における被虐待児の心身の健康指標に関するパイロット研究(10代のこころとからだ調査)」  (一般審査)

申請者

藤原 武男

申請の概要

小児科医、歯科医を含む担当研究員が児童養護施設を訪問し、被虐待歴のある12歳から18歳の子ども30名程度に健康診断として問診、小児科診察、歯科診察、心拍変動測定、唾液・尿の採取、質問紙による調査を行う。生体試料から、オキシトシン、バソプレッシン、コルチゾールの測定を行い、被虐待歴、生体試料、震災への暴露、精神状態、問題行動の関連を調べる。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. P560:5研究対象
    実情に合わせた表現(全児童30名程度)にすること。
  2. P569:同意書
    12.研究にご協力・・・・の項目を削除すること。
  3. P579:説明文の2行目
    "あなたの16才までの・・・・"を<16才までの>を"今までの"に訂正すること。
  4. 施設用、子供用の説明書にフィードバックについて記載すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号544
「子どもの発達障害とこころの問題に対する親の気づきと受診までのタイムラグの要因に関する横断的および質的研究‐その1(3歳児健診調査)」  (一般審査)

申請者

藤原 武男

申請の概要

発達障害を疑わせる子どもの症状に養育者が気づいてから、関連機関を受診するまでには2年程度の時間がかかるという先行研究がある。そこで本研究の目的は、【1】3歳児健診の時点で子どもの発達障害を疑わせる症状に気づいている親・保護者に対し、子どもの症状を相談する意欲の有無および実際に相談できているか、およびインターネット利用状況を質問紙調査から明らかにし、【2】子どもの症状を相談する意欲がない、または相談する意欲はあるが相談できていないと回答した世帯で、電話調査の同意を得られた世帯に電話をかけ、受診のバリアについて明らかにすることである。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 実際の健診とアンケートとのつながりが分かるような記載を加筆すること。
  2. アンケートによる情報が保護者の許可なしで施設にいかないことを明記すること。
  3. 調査用紙の質問番号を整えること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号546
「子どもの発達障害とこころの問題に対する親の気づきと受診までのタイムラグの要因に関する横断的および質的研究‐その2(ネット調査)」  (一般審査)

申請者

藤原 武男

申請の概要

子どもの発達障害の症状に養育者が気づいてから関連機関を受診するまでに2年程度の時間を要するという先行研究がある。また思春期以降の不登校や引きこもり、うつ状態や精神症状等のこころの問題に未診断の発達障害が潜在している事例が多数報告されているものの、未診断および未受診の発達障害の有病率に関する調査報告は国内にない。 本研究では、18歳未満の子どもを持つ親を対象に、子どもの発達障害およびこころの問題を疑わせる症状の有無、受診歴、未受診理由についてインターネット調査会社のモニターを利用した調査を行う。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
*P624:B・11)
"何歳"の前に、<現在>をつけること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号545
ASQ (Ages & Stages Questionnaires)12か月用日本語版の開発に向けての予備調査  (一般審査)

申請者

坂本 なほ子

申請の概要

ASQ日本語版開発のため、暫定版のパイロットテストを実施するとともに、信頼性と妥当性について予備調査を実施することを目的とする。国立成育医療研究センター発達評価センターまたはニコこどもクリニックを受診した生後11か月から12か月までの参加同意が得られた児を対象とし、ASQ暫定版、KIDSを実施する。医療情報とあわせて解析し、ASQ暫定版の信頼性と妥当性の検証に必要な対象者数を算定する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. WeeFlMについての記載を削除すること。
  2. P660:研究参加の自由と撤回権2行目
    "・・ご連絡いただければデータを削除いたします"を<・・ご連絡いただければデータを解析対象から削除いたします>に訂正し、P658の"撤回に関する手続き"も合わせて訂正すること。
  3. 逆翻訳の最終版は奥山部会長が確認をする。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

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