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第10回倫理委員会

開催日時: 平成25年1月31日(木)10時~13時30分、15時~17時
開催場所: (独)国立成育医療研究センター2階会議室21
出席委員: 河原委員長、斎藤副委員長、石井委員、磯部委員、五十子委員、宇都木委員、梅澤委員、岡本委員、奥山(虎)委員、奥山(眞)委員、長瀬委員、野島委員、松井委員、松下委員
審議課題数: 14件(承認13件、継続審査1件)
受付番号602 無侵襲的出生前遺伝学的検査である母体血中cell-free DNA胎児染色体検査の遺伝カウンセリングに関する研究(迅速審査)
受付番号643 膠原病疾患の病態に関わる遺伝子機能解析(迅速審査)
受付番号639 高周波脳波を用いたてんかんの予後予測に関する研究(一般審査)
受付番号647 乳児期発症の急性リンパ性白血病に対するリスク層別化治療の有効性に関する多施設共同第Ⅱ相臨床試験 MLL-10(一般審査)
受付番号648 小児および若年成人におけるT細胞性急性リンパ性白血病に対する多施設共同第 II 相臨床試験 JPLSG ALL-T11(一般審査)
受付番号649 小児B 前駆細胞性急性リンパ性白血病に対する多施設共同第II 相および第III 相臨床試験 ALL-B12(一般審査)
受付番号433 重症高アンモニア血症を生じる先天代謝異常症に対する肝細胞移植治療に関する臨床研究(一般審査)
受付番号645 難治性腎疾患とリウマチ性疾患に対するリツキシマブ療法(一般審査)
受付番号646 卵巣機能不全の分子基盤の探索(一般審査)
受付番号650 厚生労働省「平成24年度小児がん病院のあり方調査事業」における小児がん経験者への実態調査(一般審査)
受付番号644 学童期の小児を対象とした治験説明の評価
~インフォームド・アセント時にパンフレットを使用して~(一般審査)
受付番号626 光トポグラフィ装置を用いた親子の分離・再統合時における大脳皮質血流変化とオキシトシンとの関連に関する研究(一般審査)
受付番号651 養育行動の世代間連鎖に関する3世代研究(一般審査)
受付番号652 抗菌薬管理プログラム(ASP: Antimicrobial Stewardship Program)導入による抗菌薬剤使用の変化に関する研究(一般審査)

受付番号602
無侵襲的出生前遺伝学的検査である母体血中cell-free DNA胎児染色体検査の遺伝カウンセリングに関する研究(迅速審査)

申請者

左合 治彦

申請の概要

平成24年10月9日に倫理委員会にて承認された事項のうち研究協力者の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号643
膠原病疾患の病態に関わる遺伝子機能解析(迅速審査)

申請者

高田 修治

申請の概要

主たる研究機関で承認された研究について、分担研究機関として参加することの可否。
ノンコーディングRNAと呼ばれるタンパク質をコードしない遺伝子が、代表的な膠原病疾患である関節リウマチにおいて特異的に増加していることが明らかとなり、病態に関与することが示唆されている。本研究では、関節リウマチを含む種々の膠原病疾患患者の、ノンコーディングRNAも含めた網羅的な遺伝子発現プロファイルを作成し、病態解明、早期診断法、および治療法の開発に発展させることを最終的な目的とする。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号639
高周波脳波を用いたてんかんの予後予測に関する研究(一般審査)

申請者

寺嶋 宙

申請の概要

本研究は、脳波の高周波成分の解析によって、てんかんの予後を予測できるようにすることを目的とする。具体的には、てんかん検査の一環として日常的に行なわれる脳波検査の記録から、通常利用されていない高い周波数の波を取り出し専用のソフトウェアにて分析することで、治療のしやすさや見通しについてより細かい情報を得られるようにする。この記録は通常の脳波と全く同じで、時間が長くなる等の余分な負担をかけることはない。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
  1. P9,10:(脳波データの流れ)(撤回に関する手続き)について
    連結可能匿名化をする場合のフォーマットを使用し、患者識別対応表の個人情報管理者を明記すること。
  2. 公的データベース登録を検討すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号647
乳児期発症の急性リンパ性白血病に対するリスク層別化治療の有効性に関する多施設共同第Ⅱ相臨床試験 MLL-10(一般審査)

申請者

森 鉄也

申請の概要

本研究は日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)による多施設共同研究である。乳児ALL を対象として、MLL 遺伝子再構成の有無・診断時日齢・中枢神経系(CNS)浸潤の有無による新たなリスク分類を導入し、リスク層別化治療の有効性及び安全性を評価する。本研究により、第1 寛解期における同種造血幹細胞移植の適応が、より限定されたものになることが期待される。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号648
小児および若年成人におけるT細胞性急性リンパ性白血病に対する多施設共同第 II 相臨床試験 JPLSG ALL-T11(一般審査)

申請者

森 鉄也

申請の概要

本研究は日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)による多施設共同研究である。T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)を対象として、T-ALLにおける最も重要な予後因子である治療反応性によって層別化を行う。Berlin-Frankfurt-Munster(BFM)の治療骨格に新規薬剤ネララビン(NEL)を加えることで、本邦におけるT-ALLの治療成績が向上することが期待される。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号649
小児B 前駆細胞性急性リンパ性白血病に対する多施設共同第II 相および第III 相臨床試験 ALL-B12(一般審査)

申請者

森 鉄也

申請の概要

本研究は日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)による多施設共同研究である。小児がんで最も頻度の高いB 前駆細胞性急性リンパ性白血病(BCP-ALL)を対象とし、BFM(Berlin-Frankfurt-Munster)骨格に基づく全国統一治療研究を実施する。本研究により、本邦におけるBCP-ALLの治療成績が改善し、 微小残存病変(MRD)の評価体制が確立されることが期待される。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
P46:用語集について
GVHDについてわかりやすい説明を工夫すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号433
重症高アンモニア血症を生じる先天代謝異常症に対する肝細胞移植治療に関する臨床研究(一般審査)

申請者

笠原 群生

申請の概要

平成22年12月2日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、対象及び方法、その他の変更の可否

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
P25:8-6-9.症例記録に関する記録用紙の様式欄の"運営部調査課"等、申請書類の記載を現行の仕組みに沿ったものとすること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号645
難治性腎疾患とリウマチ性疾患に対するリツキシマブ療法(一般審査)

申請者

伊藤 秀一

申請の概要

当センターでは難治性の腎疾患(ネフローゼ症候群など)やリウマチ性疾患の患児に対して、疾患活動性の抑制、ステロイド薬や免疫抑制薬の有害事象回避のためにリツキシマブ療法を行っています。また、本治療はABO不適合腎移植では急性拒絶反応を防止し移植腎の長期生着を可能とする。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
  1. P19:9.費用負担欄
    "・・費用をご負担頂く場合もあります"の(ご負担)について、わかりやすい記載にすること。
    P13:13.費用負担欄の記載も上記に合わせること。
  2. P17:4行目
    "現座"→ (現在)

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号646
卵巣機能不全の分子基盤の探索(一般審査)

申請者

深見 真紀

申請の概要

卵巣機能不全患者と卵巣機能正常女性のホルモン解析と遺伝子解析により、卵巣機能不全発症に関与する因子を解明する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
P4、P30の"個人情報分担管理補助者"を(個人情報分担管理者)とすること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号650
厚生労働省「平成24年度小児がん病院のあり方調査事業」における小児がん経験者への実態調査(一般審査)

申請者

藤本 純一郎

申請の概要

厚生労働省より委託を受けた「平成24年度小児がん病院のあり方調査事業」における小児がん経験者への実態調査を行う。対象者は20歳以上の小児がん経験者で、無記名式のアンケート調査(調査用紙への記入あるいはインターネット回答)を行い、調査票の返送、または、インターネット回答をもって調査へ同意したものとみなす。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号644
学童期の小児を対象とした治験説明の評価
~インフォームド・アセント時にパンフレットを使用して~(一般審査)

申請者

野村 智実

申請の概要

治験推進室ではインフォームド・アセント時に、小児用治験説明パンフレットを用いて治験説明を行っている。2012年より年少児にもわかりやすいよう改訂したパンフレットの使用を開始した。そこで、改訂したパンフレットを用いて学童期に治験説明を受けた小児とその保護者を対象に、質問紙法と半構成的面接法による面接を併用して調査を行い、治験説明やパンフレットが実際にわかりやすいものであったかについて評価を行う。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号626
光トポグラフィ装置を用いた親子の分離・再統合時における大脳皮質血流変化とオキシトシンとの関連に関する研究(一般審査)

申請者

藤原 武男

申請の概要

親子の分離・再統合時の大脳皮質血流変化を定量的に測定し、親子の愛着やオキシトシン、自律神経との関連を調べる。対象は成育母子コホート参加者で生後3~6か月児をもつ両親。愛着評価はフリープレイをビデオ撮影しマイクロコーディングする。オキシトシンは唾液をサンプルとし、自律神経バランスは心拍変動から評価する。親子分離1分間、再統合30秒間の大脳皮質血流量変化を光トポグラフィ装置で測定する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号651
養育行動の世代間連鎖に関する3世代研究(一般審査)

申請者

藤原 武男

申請の概要

本研究は、3世代にわたってオキシトシンおよび関連遺伝子、養育行動を調査し、それらの関連を調べることを目的とする。協力の得られた3-8か月の児150名程度及びその両親と祖父母に対し、遊びの観察、唾液採取、質問紙により被養育体験および養育行動がオキシトシンやその関連遺伝子と関連しているかを解析する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
  1. P1:<1>の回答欄を訂正すること。
  2. 遺伝子解析に関するフィードバックをする場合は"口頭で伝える"が望ましい。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号652
抗菌薬管理プログラム(ASP: Antimicrobial Stewardship Program)導入による抗菌薬剤使用の変化に関する研究(一般審査)

申請者

坂本 なほ子

申請の概要

国立成育医療研究センターにおいて、抗菌薬6剤Vancomycin(バンコマイシン)、Meropenem(メロペネム)、Cefmetazole(セフメタゾン)、Cefepime(セフェピム)、Cefozopran(セフォゾプラン)、 Piperacillin /tazobactam(ピペラシリン/タゾバクタム)について、Antimicrobial Use Density(AUD)を指標としてASP導入前後の抗菌薬剤使用の変化を検討する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。

*(修正申請書)
P3:ポスターについて
  1. 抗菌薬管理プログラムの必要性を記載すること。
  2. 大事なことが分かりやすくなるよう要点をおさえ、全体的に簡略化を心がけること。

判定

条件付承認(修正確認は委員長、社会医学研究部会長一任)

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