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第6回倫理委員会

開催日時: 平成25年7月30日(金)13時30分~19時
開催場所: (独)国立成育医療研究センター4階会議室41・42
出席委員: 河原委員長、斎藤副委員長、石井委員、磯部委員、五十子委員、宇都木委員、梅澤委員、奥山(虎)委員、奥山(眞)委員、野島委員、藤本委員、松井委員、松下委員、松原委員、三室委員、山本委員
審議課題数: 20件(承認16件、条件付承認4件)
受付番号5 新生児マススクリーニングの発見漏れ者(偽陰性者)の実態に関する研究(簡易審査)
受付番号6 栃木県における初版便色カードのスクリーニングの利用評価に関する研究(簡易審査)
受付番号7 各自治体の保健所における便色カードの印刷実態に関する調査(簡易審査)
受付番号476 多層的疾患オミックス解析による創薬標的の網羅的解析(迅速審査)
受付番号508 小児外科疾患患児に対する生菌ビフィズス菌製剤(BBG-01)を用いた腸管機能賦活療法(迅速審査)
受付番号428 アデノシン・デアミナーゼ欠損症に対するPEG-ADA(ADAGEN)を用いた酵素補充療法(迅速審査)
受付番号308 搾乳器を使った母乳中の細胞成分の除去方法の評価(迅速審査)
受付番号498 リウマチ患者のメトトレキサート投与中止後の薬物動態に関する研究(迅速審査
受付番号669 神経筋疾患および精神運動発達遅滞における遺伝的原因の探索(一般審査)
受付番号689 SHOX異常症の病態解明(一般審査)
受付番号519 成長障害における遺伝的要因の探索(一般審査)
受付番号690 小児難治性頻回再発型/ステロイド依存性ネフローゼ症候群を対象としたリツキシマブ治療併用下でのミコフェノール酸モフェチルの多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(JSKDC07)(一般審査)
受付番号691 小児期発症難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群を対象としたリツキシマブ+ステロイドパルス療法の多施設共同単群臨床試験(JSKDC08)(一般審査)
受付番号694 無痛クリームの採血時鎮痛効果を評価するランダム化比較研究(一般審査)
受付番号655 子どもたちに対する苦痛を軽減した採血方法の評価研究(一般審査)
受付番号695 臓器移植後の妊娠・出産に関するデータベース作成(一般審査)
受付番号692 (一般審査)抗リン脂質抗体症候群と妊娠に関する全国症例調査の準備としての全国アンケート調査
受付番号697 妊娠時の糖代謝異常合併女性とその児における将来の生活習慣病発症に関する研究(一般審査)
受付番号693 被災地の心的外傷後ストレス障害の母親の心理的支援についての研究(一般審査)
受付番号452 免疫抑制薬内服中の患者への弱毒性ワクチン接種についての前方視的研究(一般審査)

受付番号5
新生児マススクリーニングの発見漏れ者(偽陰性者)の実態に関する研究(簡易審査)

申請者

松井 陽

申請の概要

新生児マススクリーニングは日本では既に35年間実施した。今までに新生児マススクリーニングの発見漏れ者(偽陰性者)の実態に関する研究は殆ど行なわれていなかった。今回我々は平成19年10月に小児慢性特定疾患治療研究事業の電子データに、「新生児マススクリーニング以外で発見された」と登録された患児に対して、登録した医療機関に質問紙調査を行ない、発見漏れ(偽陰性者)の実態を明らかにすることが目的である。

審議結果

上記課題に係る簡易審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号6
栃木県における初版便色カードのスクリーニングの利用評価に関する研究(簡易審査)

申請者

松井 陽

申請の概要

栃木県全域は1994年から世界的に最も早く便色カードを取り入れた地域であり、胆道閉鎖症の陽性者や患者に対して、1994~2011年度の8年間の追跡を行った。1994~2011年度の8年間利用した初版便色カードの敏感度、特異度や陽性的中度、及び患者の葛西手術の日齢、2年、5年、10年の生存率を評価する研究であり、成果を便色カードを利用していなかった地域と新版便色カードの利用後結果と比較する。

審議結果

上記課題に係る簡易審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号7
各自治体の保健所における便色カードの印刷実態に関する調査(簡易審査)

申請者

松井 陽

申請の概要

2012年4月から便色カードが改正版母子健康手帳に綴じ込まれて、全国の保健所によって配布されるようになった。便色カードの印刷の品質が利用者の判断に影響し、なるべく偽陰性あるいは偽陽性の結果を減らすために、厚労省の協力の下に便色カードの印刷及び業者の状況の実態を把握し、3年間で印刷基準に満たさない便色カードを利用する保健所数をゼロにしたい。

審議結果

上記課題に係る簡易審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号476
多層的疾患オミックス解析による創薬標的の網羅的解析(迅速審査)

申請者

松本 健治

申請の概要

平成23年8月8日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、対象及び方法の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号508
小児外科疾患患児に対する生菌ビフィズス菌製剤(BBG-01)を用いた腸管機能賦活療法(迅速審査)

申請者

金森 豊

申請の概要

平成23年9月30日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、実施場所及び研究期間の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号428
アデノシン・デアミナーゼ欠損症に対するPEG-ADA(ADAGEN)を用いた酵素補充療法(迅速審査)

申請者

小野寺 雅史

申請の概要

平成22年8月10日に倫理委員会にて承認された事項のうち研究期間の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号308
搾乳器を使った母乳中の細胞成分の除去方法の評価(迅速審査)

申請者

山口 晃史

申請の概要

平成22年4月26日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、対象及び方法、研究期間の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号498
リウマチ患者のメトトレキサート投与中止後の薬物動態に関する研究(迅速審査)

申請者

中島 研

申請の概要

平成24年12月26日に倫理委員会にて承認された事項のうち対象及び方法、実施場所の変更の可否。

審議結果

上記課題に係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として了承。

判定

承認

受付番号669
神経筋疾患および精神運動発達遅滞における遺伝的原因の探索(一般審査)

申請者

深見 真紀

申請の概要

神経筋疾患および精神運動発達遅滞の臨床検体を解析し、本症の発症に関与する既知遺伝子変異の同定、および、新規発症責任遺伝子や感受性遺伝子の探索を行う。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号689
SHOX異常症の病態解明(一般審査)

申請者

深見 真紀

申請の概要

臨床的に特発性低身長患者もしくはLWSと診断された個人あるいはその可能性があると考えられる個人および患者親族を対象としてSHOX遺伝子解析を行い、SHOX異常症の頻度と臨床像を解明する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<本申請書>
  1. P115:12、P126:13.遺伝子解析研究終了後の試料の取扱の方針欄
    バンクに提供された試料等の供出は必要に応じて有償だが、「提供者に対価が帰属しない」ことを記載すること。
  2. P116:17,P128:18.遺伝カウンセリングの体制欄
    本研究において行う遺伝子の説明等基本的なカウンセリングと実費の負担を伴うカウンセリングとがわかるよう、区別して記載をすること。

判定

条件付承認(修正確認は委員長一任)

受付番号519
成長障害における遺伝的要因の探索(一般審査)

申請者

深見 真紀

申請の概要

平成23年12月8日に倫理委員会にて承認された事項のうち共同研究者、対象及び方法、その他の変更の可否。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<本申請書>
  1. P192:12、P207:12.遺伝子解析研究終了後の検体の取扱の方針欄
    バンクに提供された試料の供出は必要に応じて有償だが、「提供者に対価が帰属しない」ことを記載すること。
  2. P194:17,P209:17.遺伝カウンセリングの体制欄
    本研究において行う遺伝子の説明等基本的なカウンセリングと実費の負担を伴うカウンセリングとがわかるよう、区別して記載をすること。
  3. P174:17.解析計画に将来、追加変更が予想されるか欄
    削除すること。

判定

条件付承認(修正確認は委員長一任)

受付番号690
小児難治性頻回再発型/ステロイド依存性ネフローゼ症候群を対象としたリツキシマブ治療併用下でのミコフェノール酸モフェチルの多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(JSKDC07)(一般審査)

申請者

伊藤 秀一

申請の概要

登録時年齢が2歳以上の小児期発症難治性頻回再発型/ステロイド依存性ネフローゼ症候群患者を、MMF群とプラセボ群(各群40名)にランダムに割り付け18か月間観察し、リツキシマブ治療後に投与するMMFがプラセボより寛解維持効果に優れることを検証する.登録期間3年間、試験期間4.5年間.被験者が死亡した場合及びtreatment failureと判定された場合は、必要に応じて当該被験者の盲検を解除する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<本申請書>
  1. P696:下段2行目にある"二重盲検法"について、正しい説明を記載すること。
  2. P696:7.3):プラセボ群における試験において、有効成分が含まれていないことにより患者さんが不安にならないような説明を心がけること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号691
小児期発症難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群を対象としたリツキシマブ+ステロイドパルス療法の多施設共同単群臨床試験(JSKDC08)(一般審査)

申請者

伊藤 秀一

申請の概要

登録時年齢が2歳以上の小児期発症難治性頻回再発型/ステロイド依存性ネフローゼ症候群患者を、MMF群とプラセボ群(各群40名)にランダムに割り付け18か月間観察し、リツキシマブ治療後に投与するMMFがプラセボより寛解維持効果に優れることを検証する.登録期間3年間、試験期間4.5年間.被験者が死亡した場合及びtreatment failureと判定された場合は、必要に応じて当該被験者の盲検を解除する。登録期間3年間、試験期間4年間

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号694
無痛クリームの採血時鎮痛効果を評価するランダム化比較研究(一般審査)

申請者

大矢 幸弘

申請の概要

静脈採血時に外用剤2.5%リドカイン・2.5%プロピトカイン配合製剤と5%リドカイン製剤の鎮痛効果の評価と比較を行う。対象は国立成育医療研究センターの職員計24名とする。被験者に上記外用剤2剤をそれぞれ右側または左側に塗布し、1時間経過後に両腕から採血を実施する。外用剤の左右の塗布部位および左右どちらの腕から採血するかで被験者をランダムにふり分ける。採血終了後に痛みの程度をVASで評価する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号655
子どもたちに対する苦痛を軽減した採血方法の評価研究(一般審査)

申請者

大矢 幸弘

申請の概要

採血予定者に対して、採血前に年齢に応じた説明を行い、採血の60分以上前に痛みを和らげるクリームを塗布する。また、採血中は注意が逸れるようにビデオなどを見せディストラクションを行う。評価方法としては、採血前後で保護者に児の不安などを問う質問紙を記載してもらう。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<本申請書>
  • P533:3.研究期間
    "採血と準備、・・・・数時間程度かかります"の記載を該当箇所に転記すること。その際、<数時間程度>を適切な表現に訂正すること。

判定

承認(修正確認は委員長一任)

受付番号695
臓器移植後の妊娠・出産に関するデータベース作成(一般審査)

申請者

肥沼 幸

申請の概要

日本移植学会に所属する施設から連絡のあった臓器移植後妊娠症例および臓器提供後の妊娠症例を対象とする。妊娠例の発生した施設に登録調査表を郵送し、妊娠前の経過を記載後返送。また、分娩予定2ヶ月後に調査表を郵送し、妊娠中および出産後のデータを記載返送してもらう。調査項目は原疾患、妊娠までの治療経過、妊娠経過、合併症、投薬状況、移植臓器機能を含む。分娩後の経過、出生児の成長発達経過についても調査する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<修正申請書>
  1. P11:13.個人情報の保護・研究成果の取り扱い欄
    研究上必要な時は、連結可能匿名化された情報を解除して、個人情報を取り扱う場合があることを記載すること。
  2. P11:14.研究終了後の資料の取り扱い欄
    "追跡調査に関しては倫理委員会に申請し、研究対象者の同意を得て・・"について、説明書(P17)に「10.研究終了後の資料の取り扱い」欄を設けて、記載すること。合わせて同意書(P23)において、同意のチェック欄を設けること。

判定

条件付承認(修正確認は委員長一任)

受付番号692
抗リン脂質抗体症候群と妊娠に関する全国症例調査の準備としての全国アンケート調査(一般審査)

申請者

村島 温子

申請の概要

日本における抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の現状を知ることを目的に当該領域を多く扱っていると考えられている施設の産婦人科長を対象に、症例数ならびに全国の周産期新生児学会研修施設の産婦人科長に今後の全国症例調査を視野に入れたアンケート調査を行う。それを集計し、全国のおおよそのAPS妊娠例を推定するとともに検査項目の実施状況を把握する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
<本申請書>
    • P377:お願い文
      囲みの文章:"1年以内でしたら・・・"の<1年以内>は「研究期間内」等が望ましい。
    <修正申請書>
    P1:<2>の回答について
      • 次の全国調査を開始するまで、資料を保管することがわかるよう、"研究終了後は廃棄する"を修正すること。
      • 上記を「P4:15.研究終了後の試料の取り扱い」欄に反映させること。

      判定

      承認(修正確認は委員長一任)

      受付番号697
      妊娠時の糖代謝異常合併女性とその児における将来の生活習慣病発症に関する研究(一般審査)

      申請者

      荒田 尚子

      申請の概要

      妊娠中の糖代謝異常と女性およびその児の将来の生活習慣病発症の関連を明らかにするために、多施設において妊娠中に妊娠糖尿病など高血糖と診断された女性とその児、正常血糖であった女性とその児において産後3年から15年後に体格や血圧、血糖や脂質などの検査を行い、妊娠中の高血糖と将来の糖尿病や生活習慣病との関連を検討する。

      審議結果

      本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
      但し、以下の点について加筆・修正すること。
      <修正申請書>
      1. P11:13.個人情報の保護・研究成果の取り扱い欄
        研究上必要な時は、連結可能匿名化された情報を解除して、個人情報を取り扱う場合があることを記載すること。
      2. P11:14.研究終了後の資料の取り扱い欄
        "追跡調査に関しては倫理委員会に申請し、研究対象者の同意を得て・・"について、説明書(P17)に「10.研究終了後の資料の取り扱い」欄を設けて、記載すること。合わせて同意書(P23)において、同意のチェック欄を設けること。

      判定

      承認(修正確認は委員長一任)

      受付番号693
      被災地の心的外傷後ストレス障害の母親の心理的支援についての研究(一般審査)

      申請者

      立花 良之

      申請の概要

      東日本大震災被災地の心的外傷後ストレス障害の症状を持つ母親に対して、トラウマ心理教育と遠隔電話カウンセリングからなる介入プログラムを作成する。上記症状を持つ母親25名を無作為に介入群と対照群に分け、Wait-list control desinにより、介入群には前半2か月に介入プログラムを実施し、対照群には後半2か月に介入プログラムを実施する。前半2か月の前後に、心理評価を行い介入プログラムが母親のメンタルヘルスや生活の質を向上させる効果を検証する。

      審議結果

      本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
      但し、以下の点について加筆・修正すること。
      <修正申請書>
      1. P1:<1>の回答
        主要、副次とせず、総合的に判断する方が望ましい。
      2. P13:同意書の下段
        "東方からの連絡"→ <当方からの連絡>

      判定

      承認(修正確認は委員長一任)

      受付番号452
      免疫抑制薬内服中の患者への弱毒性ワクチン接種についての前方視的研究(一般審査)

      申請者

      亀井 宏一

      申請の概要

      免疫抑制薬内服中は我が国の添付文書やAmerican Academy of PediatricsのRed Bookでは生ワクチン接種は併用禁忌とされている。しかしながら、免疫抑制剤内服中の患者は健常人よりもウイルス感染が重症化するリスクが高い。また、免疫抑制薬内服中でも生ワクチンは有効で安全であるという報告がある。麻疹、風疹、水痘、ムンプスなどの抗体が未獲得の免疫抑制剤内服中の患者に、十分な説明の上生ワクチンの接種を行い、有効性と安全性について検討する。

      審議結果

      本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

      判定

      承認

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