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新型コロナウイルス感染症の主な治療薬の妊娠中の安全性について

妊娠中かどうかに限らず、薬を使うかどうかは病気の重大性、薬の効果、安全性などを考慮して判断します。主な治療薬および候補薬の妊娠中の安全性について以下の表に示します。
なお、以下2点についてご理解の上、本情報を活用ください。
  • 薬剤情報は一覧表作成時点の情報であり、今後変わっていく可能性があります。
  • 薬剤を使用しない場合でも、先天異常は数%(定義や観察期間によって幅がある)あります。

主な治療薬

抗ウイルス薬

薬剤名 添付文書(妊婦の使用) 動物実験 人での使用経験報告 総合的評価

ベクルリーⓇ
(レムデシビル)

有益性投与 催奇形性なし 妊娠中期以降の使用報告ではリスクはみられていない
特例承認の除外基準に妊婦が含まれている
ラゲブリオ®
(モルヌピラビル)
禁忌(不可) 催奇形性あり 研究報告なし ×
パキロビッド®パック
(ニルマトレルビル/リトナビル)
有益性投与 催奇形性なし 主に妊娠中期以降の使用報告ではリスクはみられていない
ゾコーバ®
(エンシトレルビル)
禁忌(不可) 催奇形性あり 研究報告なし ×

中和抗体薬

薬剤名 添付文書(妊婦の使用) 動物実験 人での使用経験報告 総合的評価

ロナプリーブ®
(カシリビマブ/イムデビマブ))

有益性投与 薬剤の特性(解説参照)から実施不要と判断された 主に妊娠中期以降使用例での疫学研究ではリスクは示されていない
薬の特性からリスクは考えにくいが、まだ安全性に関する情報はない
ゼビュディ®
(ソトロビマブ)
有益性投与 薬剤の特性(解説参照)から実施不要と判断された 主に妊娠中期以降使用例での疫学研究ではリスクは示されていない 薬の特性からリスクは考えにくいが、まだ安全性に関する情報はない
エバシェルド®
(チキサゲビマブ/シルガビマブ)
有益性投与 薬剤の特性(解説参照)から実施不要と判断された 研究報告なし 薬の特性からリスクは考えにくいが、まだ安全性に関する情報はない

免疫抑制薬・免疫調節薬

薬剤名 添付文書(妊婦の使用) 動物実験 人での使用経験報告 総合的評価

副腎皮質ステロイド
(デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン)

有益性投与 催奇形性あり 大規模疫学研究でリスクの増加は示されていない※
胎盤移行が少ないプレドニゾロンの使用がすすめられる
オルミエント®
(バリシチニブ)
禁忌(不可) 催奇形性あり 研究報告なし ×
アクテムラ®
(トシリズマブ)
有益性投与 催奇形性なし 小規模な研究でリスクは示されていない

〇:疫学研究(人での使用経験報告)があって、リスクが示されていない
△:疫学研究(人での使用経験報告)はない、もしくは少ないが、動物実験などからリスクはなさそうと考えられる
×:リスクが危惧される

※口唇口蓋裂との関連を指摘する報告もあるが、それを否定する報告もあり、結論は出ていない。

(2022.12.15改訂)

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