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吸引分娩・鉗子分娩について
赤ちゃんがなかなか出てくれない時は?
出産がスムーズに進まずに難産になった時は、お母さんと赤ちゃん両方のことを考えて、お産を早く終わらさせていた方がいい時があります。その方法が、吸引カップや鉗子といった器具を用いて行われる「器械分娩」です。
吸引分娩ってなに?
吸引分娩は、赤ちゃんの頭に吸盤のような吸引カップを装着し、赤ちゃんを引っ張ることで分娩を助ける方法です。引き出す力が比較的弱いので、吸引カップで引っ張ると同時に、お母さんのお腹を上から押すこともあります。
赤ちゃんの頭には"こぶ"のような浮腫ができやすくなりますが、通常2~3日で消えます。
鉗子分娩ってなに?
鉗子分娩は、鉗子と呼ばれるトングのような器具で赤ちゃんの頭をはさみ、赤ちゃんを引き出す方法です。引き出す力は強いため、赤ちゃんの顔に傷がついてしまう可能性はゼロではありません。また、赤ちゃんの顔には鉗子による圧迫のあとができやすくなりますが、通常2~3日で消えます。
どんなリスクがあるの?
お母さんへのリスクとしては、通常の分娩よりも会陰(外陰部から肛門にかけて)の傷が大きくなる「会陰損傷」や、おしっこの感覚がなくなる膀胱麻痺があります。おしっこの感覚は、通常数日で戻ることが多いです。
赤ちゃんへのリスクとして重症なのは、頭の皮膚の下にある帽状腱膜の下で起こる出血です。出血多量でショック状態になることもありますが、吸引分娩中の発生頻度は1%程度でまれです。軽症では、骨膜の下で出血が起こる「頭血腫」があります。
国立成育医療研究センターでの出産について
国立成育医療研究センターは、ハイリスクな方も、そうでない方も、すべての妊婦さんにご出産いただけます。
周産期の診療科は、産科、胎児診療科、不育診療科・妊娠免疫科、新生児科、産科麻酔科、母性内科、不妊診療科、周産期歯科があります。また、新生児集中治療室(NICU)を備える小児の総合病院でもあるため、出産後すぐの治療が必要な場合も、対応できます。
産科麻酔科では、医師が365日24時間無痛分娩に対応し、赤ちゃんの生まれるタイミングで安心して分娩に臨めます。
また、手ぶらで入院やお祝いディナー、里帰り出産、また上のお子さんの立会い出産にも対応していますので、ぜひ当センターでの出産をご検討ください。
初診の予約方法
患者さんご自身で予約センターへご連絡いただき、予約をお取りください。
早めの受診が必要な場合
医師の診断により早めの受診が必要な場合には、現在の主治医から医療連携室へご連絡をお願い致します。