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予定日を過ぎているのに、生まれない!(予定日超過)
予定日に生まれない!大丈夫??
つまり、妊娠37週~42週の範囲内なら、正常な出産時期ですので、予定日を数日すぎたからといって気にしすぎなくても大丈夫です。
特に、初産婦さんは、子宮の出口が柔らかく開きやすくなる「熟化」が起こりにくいこともあって、陣痛が来るのが予定日よりも遅れることはよくあります。
「過期産」はどのくらいの人に起こるの?
妊娠42週を超えた「過期産」は、全体の4~10%程度と言われています。「過期産」は、お母さんと赤ちゃんの出産リスクが上昇するため、42週に入る前に陣痛を促進させるお薬を点滴する「分娩誘発」を行うことが一般的です。
妊娠42週を過ぎた時のリスクは?
お母さんへの影響は?
分娩の時の外傷だけではなく、お産が途中で止まる「分娩障害」、赤ちゃんの肩の部分が出てこない「肩甲難産」、産後の出血が止まらなくなる「弛緩出血」といった深刻なケースもあります。
赤ちゃんへの影響は?
赤ちゃんへの影響で考えられるのは、混濁した羊水や胎便を吸引してしまい、生まれてから呼吸障害を起こす「胎便吸引症候群」です。また、分娩の際の「鎖骨骨折」、赤ちゃんの首から肩の神経に障害が起きる「Erb麻痺」は、大きい赤ちゃんほどリスクが高いとされています。さらに、「周産期死亡」というリスクもあります。
これらのリスクは、妊娠42週を超える前に分娩誘発を行うことによって減らせるという報告が多くあります。
予定日を過ぎても生まれる徴候がない時は?
妊娠週数にズレがない場合は?
出産予定日に大きなズレがない場合は、妊娠41週で自然陣痛による分娩待機か、分娩誘発を行うかの選択をします。
当センターでは、さまざまなリスクを考えて、妊娠41週を超えた場合には入院していただき、分娩誘発の準備を行います。
自然陣痛の場合も、監視が重要!
自然陣痛による出産を選択した場合は、赤ちゃんの心拍数や発育の状態、羊水量など、お母さんと赤ちゃんの状態を頻繁にチェックします。すこしでも異常が見られたら、分娩誘発となりますし、妊娠42週に入っても出産とならない場合も分娩誘発を行います。
分娩誘発には、熟化が大切!
分娩誘発は、陣痛促進剤を点滴する方法がとられますが、そのためには子宮口が柔らかくなり開いていること=「熟化」が条件となります。熟化していない場合は、熟化を促す処置が必要になります。
国立成育医療研究センターでの出産について
国立成育医療研究センターは、ハイリスクな方も、そうでない方も、すべての妊婦さんにご出産いただけます。
周産期の診療科は、産科、胎児診療科、不育診療科・妊娠免疫科、新生児科、産科麻酔科、母性内科、不妊診療科、周産期歯科があります。また、新生児集中治療室(NICU)を備える小児の総合病院でもあるため、出産後すぐの治療が必要な場合も、対応できます。
産科麻酔科では、医師が365日24時間無痛分娩に対応し、赤ちゃんの生まれるタイミングで安心して分娩に臨めます。
また、手ぶらで入院やお祝いディナー、里帰り出産、また上のお子さんの立会い出産にも対応していますので、ぜひ当センターでの出産をご検討ください。
初診の予約方法
患者さんご自身で予約センターへご連絡いただき、予約をお取りください。
早めの受診が必要な場合
医師の診断により早めの受診が必要な場合には、現在の主治医から医療連携室へご連絡をお願い致します。