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多胎妊娠外来:多胎外来について
診療日:毎週火曜・金曜日
多胎(ふたご、みつご)の妊娠では早産、妊娠高血圧症候群など様々な合併症が増加することが知られています。また、ふたごの種類によって、双胎間輸血症候群など特殊な合併症もあります。双胎外来はリスクを十分に理解し、合併症の発症に注意しながら健やかな出産を目的としています。
診察担当者
多胎外来は毎週火曜日・金曜日に開設しております。
初診は9時~(30分)、再診は9時半~11時半、13時半~15時半です。
初診 | 再診 | 初診 | 再診 | ||
---|---|---|---|---|---|
時間 | 9:00~ | 9:30~11:30 | 13:00~ | 13:30~15:30 | |
担当医 | 火曜日 | 東 裕福 | 小澤 克典 | ||
金曜日 | 小川 浩平 | 室本 仁 |
※担当医以外にも複数の医師で診察いたします。
診療実績
多胎外来では、毎年100~140件の多胎妊娠の管理・分娩を担当しています。
【多胎外来受診者数の年推移】
DD:二絨毛膜二羊膜性双胎、MD:一絨毛膜二羊膜性双胎、MM:一絨毛膜一羊膜性双胎
外来受診の流れ
多胎外来を受診するには、まず初診予約をお取りください。予約はご自身でとっていただいても、かかりつけの医師から連絡いただいても結構です。当センターでは原則、受診時に紹介状をお持ちいただいておりますので、かかりつけの医師から紹介状を受け取りお持ちください。
- 初診時:1階初診受付にお越しいただき、紹介状と保険証をご提示ください。その後は窓口でご案内させていただきます。
- 再診時:再診受付後に、2階採血室(2Dカウンター)にお越しください。尿検査後に3階EFカウンターにお越しください。
※受診の流れについて、何かご不明な点がございましたら3E、3Fの産科計測室にお声掛けください。
双胎外来の受診スケジュール
【検診の間隔について】
双胎妊娠での受診スケジュールは一絨毛膜性双胎の妊娠と二絨毛膜性双胎の妊娠で異なります。原則として一絨毛膜性双胎の場合は2週間ごと、二絨毛膜性双胎の場合は単胎妊娠に準じて24週までは4週間ごと、それ以降は2週間ごととなります。ただし例外もありますので、健診間隔については各担当医とよくご相談ください。
【検査スケジュールについて】
初期・中期・後期の採血や胎児形態異常の詳細な超音波(胎児スクリーニング超音波検査)などのスケジュールは、単胎妊娠のかたと同様です。分娩予約時に初期採血を行い、24-27週に中期採血検査を行い、34-36週に後期採血検査を行います。20週前後と30週前後では胎児スクリーニング超音波検査を行います。また、32週前後に助産師外来を行っています。
【分娩前入院について】
双胎妊娠では妊娠38週以降に合併症のリスクが明らかに増加するとされており、帝王切開でも経腟分娩でも、37週の分娩を計画します。また、当センターでは36週からの入院を推奨しています。
※一絨毛膜性双胎は原則2週間ごとの健診です。
※二絨毛膜性双胎は、妊娠24週までは4週間ごと、それ以降は2週間ごとの健診です。
管理入院が必要なとき
当センターでは、双胎妊娠であるという理由だけで管理入院は行っておりません。妊娠合併症により入院の必要性がある場合は個々に相談して決定します。
三胎(品胎)妊娠では症状次第ですが、少なくとも30週からは入院管理をしています。
【妊娠中に管理入院が必要となるケースの例】
病名 | 状態 |
---|---|
妊娠高血圧症候群 | 妊娠経過とともに血圧が上昇し、妊娠高血圧症候群と判断される場合。胎児死亡、常位胎盤早期剥離、母体脳出血などのリスクが上昇するため、特別な管理が必要です。 |
切迫早産 | 子宮口が開く、子宮頸管長が短縮するなど、早産のリスクが高いと考えられる状態。早産に向けた準備が必要となります。 |
胎児発育不全 | 一児もしくは両児の発育が通常よりも遅くなっている状態。胎児死亡のリスクが上昇するため、適切な分娩時期を見定めなければなりません。 |
双胎間輸血症候群 (TTTS) |
一絨毛膜性双胎において、双胎間の吻合欠陥を通じて一児に血流過多、もう一児に血流不足をきたした状態。両児ともに胎児死亡のリスクが高くなります。28週以前では胎児治療の選択肢があります。 |
分娩方針
双胎妊娠では、38週以降の分娩で周産期死亡率が上昇するという報告があることから、当センターでは経膣分娩・帝王切開いずれの場合も37週での計画分娩を基本としています。一羊膜性双胎や三胎(品胎)妊娠では、それぞれ妊娠継続に伴う合併症の頻度をふまえて、早産時期に計画出産としています。
【当センターにおける膜性毎の予定分娩週数】
膜性 | 週数 |
---|---|
二絨毛膜二羊膜性双胎 | 37週 |
一絨毛膜二羊膜性双胎 | |
一絨毛膜一羊膜性双胎 | 32週-34週 |
三胎(品胎) | 35週 |
分娩方法は、帝王切開と経腟分娩があります。経腟分娩を希望される場合は、医学的に経腟分娩の選択が可能と判断され、かつご本人・ご家族が双胎妊娠の経腟分娩について充分にご理解いただく必要があります。経腟分娩の選択が可能であっても、帝王切開を希望することができます。
当センターで経腟分娩を選択するためには、以下の3点を全て満たす必要があります。
①両児ともに頭位であること
②34週以降であること
③両児とも推定体重1500g以上であること
なお、第一子・第二子ともに分娩時に頭位である可能性は全体の約42%です。経膣分娩をご希望されても、分娩時に臍帯が脱出して圧迫されたり、第二子の胎位が変わることで緊急帝王切開となる可能性があります。また、ご希望があれば無痛分娩を選択いただくことも可能です。