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陣痛を早く起こす、分娩誘発について

分娩誘発って、なに??

分娩誘発は、まだ陣痛が来ない妊婦さんに対して、陣痛促進剤などを使って陣痛を開始させることを言います。お母さんの体や赤ちゃんに何らかの問題があるときなどに行われ、薬以外にも、器具を使う場合や、人工的に破水させる人口破膜などがあります。

どんな時に、分娩誘発をするの?

お母さん側の問題としては、心疾患や腎疾患、妊娠高血圧症候群などの合併症、破水しても陣痛が来ない時、予定日を過ぎている時などがあげられます。
赤ちゃん側の問題としては、子宮内の環境が悪くなり発育が止まってしまったり、子宮内感染などがあります。

当センターでは、分娩誘発する場合は、出産を目指す日の前日に入院してもらい、処置を進めていきます。

分娩誘発の漫画

分娩誘発はどうやるの?(入院1日目)

赤ちゃんは、陣痛が来ないと生まれません。分娩誘発は、最終的に妊婦さん自身がもつ自然な体の働きへとバトンタッチするためのきっかけで、段階的に処置を行っていきます。
入院1日目は、子宮口を見ていきます。

子宮頚管の熟化

薬を使って陣痛の誘発を行うためには、子宮口が柔らかく開きやすい状態になっている(子宮頚管の熟化)ことが必要です。もし熟化していないときは、器具による処置を行います。

器具による処置➀

子宮頚管が開いていない時には、ラミナリア棹という器具からスタートします。ラミナリア棹は海藻を乾燥させた細い棒状の器具で、水分を吸収して約12~24時間かけて膨らみ、ゆっくり子宮頚管を拡張させます(タンポンのような仕組みです)。

器具による処置➁

子宮頚管が開いている場合は、メトロイリンテルというゴムの水風船のよういな器具を使います。メトロイリンテルを子宮腔内に挿入し、その中に生理食塩水を入れることで膨らまる処置です。その結果、子宮の容積が増え、子宮の収縮が促され、子宮頚管は開いてきます。

分娩誘発の漫画

分娩誘発はどうやるの?(入院2日目)

入院2日目は、オキシトシンという陣痛促進剤の点滴を行っていきます。オキシトシンは、出産の際に脳からでるホルモンそのもので、安全性も高い薬です。少量からスタートし、昼にかけて徐々に投与量を増やしていきます。

オキシトシンを点滴すると、どうなるの?

オキシトシン(陣痛促進剤)は、点滴開始後から規則的な周期で子宮収縮が起こります。ただ、妊娠週数や個人差も大きく、投与時間が8~10時間を超えると効果が弱まってきます。もし、陣痛が得られず、待機が可能な場合は、翌日以降に再度点滴をすることになります。

オキシトシンに副作用はあるの?

オキシトシン(陣痛促進剤)の副作用としては、過強陣痛、胎児仮死、子宮破裂、分娩後出血などがあります。しかし、そうならないために、お母さんと赤ちゃんの状態を確認しながら正確な量を少しずつ増やしていきます。

人口破膜ってなに?

陣痛誘発剤を使っても陣痛が来ない時は、赤ちゃんを包んでいる卵膜を破る人口破膜を行って、人工的に破水させます。





分娩誘発の漫画

国立成育医療研究センターでの出産について

国立成育医療研究センターは、ハイリスクな方も、そうでない方も、すべての妊婦さんにご出産いただけます。
周産期の診療科は、産科、胎児診療科、不育診療科・妊娠免疫科、新生児科、産科麻酔科、母性内科、不妊診療科、周産期歯科があります。また、新生児集中治療室(NICU)を備える小児の総合病院でもあるため、出産後すぐの治療が必要な場合も、対応できます。

産科麻酔科では、医師が365日24時間無痛分娩に対応し、赤ちゃんの生まれるタイミングで安心して分娩に臨めます。
また、手ぶらで入院やお祝いディナー里帰り出産、また上のお子さんの立会い出産にも対応していますので、ぜひ当センターでの出産をご検討ください。

初診の予約方法

患者さんご自身で予約センターへご連絡いただき、予約をお取りください。

産科予約センター

03-5494-8141

月~金曜日(祝祭日を除く) 9時~17時

早めの受診が必要な場合

医師の診断により早めの受診が必要な場合には、現在の主治医から医療連携室へご連絡をお願い致します。

医療連携室

03-5494-5486

月~金曜日(祝祭日を除く)8時30分~16時30分

※医療機関の方からの専用電話になります。

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