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帝王切開について
どうして帝王切開になるの?
当センターでは、妊娠24週以降、必要な場合に医師の判断で行います
帝王切開って、いつ決まるの?
前回の出産が「帝王切開」や「さかご」だったり、「子宮筋腫」などの合併症がある場合は、あらかじめ日時を決めて行います(予定帝王切開)。予定帝王切開は、陣痛が来る前に行う必要があるため、手術日を妊娠38週前後に設定します。
しかし、そういった予定がなく普通分娩を行っていたのに、急に帝王切開に切り替わること(緊急帝王切開)もあります。緊急帝王切開は、分娩中に赤ちゃんの心拍に問題があったり、お産がなかなか進まない場合などに、医師の判断で行われます。
帝王切開でどんな手術なの?
帝王切開の場合は、おっぱいの分泌や、子宮が妊娠前の状態に戻る「子宮復古」が遅れやすくなります。
どんな麻酔なの?
予定帝王切開では、脊椎麻酔で行います。下半身にだけ効く麻酔なので、妊婦さんは意識があり、医師との会話もできます。状況にもよりますが、生後の赤ちゃんを抱くこともできます。ただし、緊急で時間的な余裕のない場合は、全身麻酔になることもあります。
どんな風に、お腹を切るの?
帝王切開の切開方法(お腹の切り方)には、ヨコ型とタテ型があります。ヨコ型は、回復後の傷跡が下着のラインに沿うため、目立ちにくいというメリットがあります。タテ型は、傷跡が目立ちやすいですが、皮膚の繊維に沿って切ることになるので治りが早いというメリットがあります。
通常の帝王切開では、下腹部をヨコ型に切開しますが、一刻を争う緊急の場合や、帝王切開と併せて追加で手術をする場合などはタテ型に切ることもあります。
手術時間はどのくらいかかるの?
帝王切開の手術には、約1時間ほどかかります。術後の入院は、当センターの場合、普通分娩より2日ほど長い8日間の入院となります。
帝王切開のリスクは?
リスク➀:出血
帝王切開は、元々赤ちゃんを育てるために血液が集中しているお腹を切るので出血しやすく、傷口が広がって出血することがあります。また、子宮の戻りが悪いことによる弛緩出血も起こりやすくなります。
リスク②:血栓症
普通分娩の場合、出産時に歩いたりして体をある程度動かしますが、帝王切開の場合は麻酔をするので1時間近くベッドに寝ています。すると、赤ちゃんの重みに押され、静脈に小さな血のかたまりができやすくなります。赤ちゃんが生まれると血が勢いよく流れ出して、かたまりが一か所に詰まってしまいます。これが「血栓症(肺塞栓)」、いわゆる「エコノミークラス症候群」のことです。
当センターでは、血栓症予防のために手術前から弾性ストッキングを着用し、手術時には脱水や血液濃縮を予防するための点滴、脚のマッサージなどが行われます。
帝王切開をしたことは、しっかり記録を!
帝王切開で出産すると、次回の出産も普通分娩が困難になります。それは、子宮は一度切開しそこを縫うと陣痛などに耐える力が弱くなり、子宮が破れてしまう恐れがあるためです。
帝王切開で出産したことは、母子健康手帳などにしっかりと記録しておきましょう。
国立成育医療研究センターでの出産について
国立成育医療研究センターは、ハイリスクな方も、そうでない方も、すべての妊婦さんにご出産いただけます。
周産期の診療科は、産科、胎児診療科、不育診療科・妊娠免疫科、新生児科、産科麻酔科、母性内科、不妊診療科、周産期歯科があります。また、新生児集中治療室(NICU)を備える小児の総合病院でもあるため、出産後すぐの治療が必要な場合も、対応できます。
産科麻酔科では、医師が365日24時間無痛分娩に対応し、赤ちゃんの生まれるタイミングで安心して分娩に臨めます。
また、手ぶらで入院やお祝いディナー、里帰り出産、また上のお子さんの立会い出産にも対応していますので、ぜひ当センターでの出産をご検討ください。
初診の予約方法
患者さんご自身で予約センターへご連絡いただき、予約をお取りください。
早めの受診が必要な場合
医師の診断により早めの受診が必要な場合には、現在の主治医から医療連携室へご連絡をお願い致します。