放射線診断科
基本情報
放射線診断科は、当センターで実施される全ての放射線検査および胸部単純写真等の単純X線写真について診断報告書を作成し、救急センターの要請にも24時間体制で対応しています。診療内容・業務内容
放射線診断科は、患者の診断・治療を行う担当医の依頼により、様々な画像診断検査を行い、これらの読影を行っています。単純撮影
健康診断でおなじみの胸やおなかの写真をレントゲンで撮影する検査です。当センターでは、フィルムに画像をプリントしません。デジタルデータで画像は取得され、診察室の電子カルテの端末で担当医と患者が見ることができます。全ての画像に放射線診断医の診断書が付いているため、写真と診断結果を一緒に見ることができます。消化管造影検査
胃や腸の検査でおなじみの検査です。バリウム等の造影剤を飲んだ後、リアルタイムで胃や腸の中の様子を観察しながら、写真を撮影する検査です。尿路系造影検査
消化管の造影検査と同じ機械を使い、静脈等の血管や尿道等から造影剤を注入し、腎臓や膀胱の病気を検査します。CT
成人男性の肩から足の付け根まで、9秒という速さで検査することができる最先端のCTが設置されています。一般の病院のCTの大部分は白い色ですが、当センターでは、検査を受ける子どもの恐怖心を取り払うため、CT本体の円形の外観を利用し、ドーナツ模様で着飾っています。また、検査室内も本体のドーナツに合わせて、台の上に寝た(横になった)状態でも、おかしの模様が見えるように壁を装飾しています。MRI
Magnetic Resonance Imaging (核磁気共鳴画像)の略で、電磁波を利用して体の断層画像を得る検査です。エックス線を使わないため、レントゲンに被曝することなく、画像を得ることができます。撮影中は大きな音を伴い、CTよりも撮影に時間を要してしまいますが、当院では最新の高速スキャンを行うことができる装置が複数設置されています。MRI室内には専用のオーディオ・ビデオ装置があり、長時間の検査でもアニメを見ながら、不安を感じずに検査を行うことができます。核医学検査
核医学検査のために、アイソトープ(放射性同位元素)でラベルされた薬剤を静脈注射あるいはガス製剤として吸入し、その薬剤が標的となる臓器に集積したところをガンマカメラが撮像します。そのため、薬剤投与直後から撮像するものや、3~6時間後あるいは24時間後に撮像するものなど種々の検査法があります。検査時間は数分で終わるものから、データを1時間収集するものまでありますが、撮像時間中はテレビでアニメを見ることができ、子ども向けのアメニティーを用意しています。超音波検査
体内に超音波をあて、CTやMRIと同じような体内の断層画像を得ることができる検査です。リアルタイムに動きを観察できる安全で簡便な検査で、小児や妊婦では特に重要な検査です。当センターでは臨床検査科に超音波室があり、救急受診の患者も含め24時間、超音波の専門家による検査が実施できます。診療実績
| 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|
単純撮影 | 22955 | 23767 | 27553 |
ポータブル | 17481 | 18559 | 20064 |
超音波検査 | 10064 | 10305 | 10842 |
CT | 4913 | 4855 | 4847 |
MRI | 4264 | 4260 | 4334 |
透視・造影 | 932 | 1028 | 1055 |
核医学 | 813 | 773 | 738 |
アンギオ | 64 | 84 | 85 |
総計 | 61486 | 65653 | 69518 |
受診方法
初めて当センターを受診するためには、医療機関(医院、病院)からの紹介状が必要です。現在かかっている医療機関から医療連携室に連絡してもらってください。
【医療連携室(直通)03-5494-5486 平日8時30分~16時30分】
医療従事者の方へ
国立成育医療研究センター放射線診断科では、放射線診断医による各種画像診断検査の読影および画像診断報告書の作成・発行に加え、検査の依頼元である担当医(チーム)に対して、疾患や症状別に最適な画像診断検査の選択・検査の実施順序や実際の検査方法に関する情報の提供を行っています。また、地域医療連携の一環として、近隣の医療施設からの画像診断検査にも応じています(CT、MRI、核医学検査など)。全ての放射線検査において、放射線科診断医が主体的に各診療科と共同して検査を行います。小児では、放射線診断業務の中で超音波検査が重要な位置を占めており、緊急時でも常に放射線科診断医が検査を行います。全ての放射線検査および胸部単純写真などの単純X線写真について診断報告書を作成し、救急センターの要請にも24時間体制で対応しています。