こどもサポートチーム
小児がんセンターでは、病気と向き合っているこどもたちとご家族がよりよい日々を過ごせるよう に支援することを目的に、"緩和ケアチーム"(こどもサポートチーム) が活動しています。がん患者さんの身体的・精神的な苦痛を和らげる医療に加え、患者を支える家族、担当医師をはじめとする医療スタッフを多職種チームでサポートしていきます。
活動内容
こどもサポートチーム回診
毎週火曜日 11時30分~12時30分 9階カンファレンスルームPSC(心理社会的ケア)カンファレンス
毎週木曜日 11時45分~12時15分 8階カンファレンスルーム症例カンファレンス/勉強会
第1水曜日 時間・場所未定緩和ケアレクチャーシリーズ
年3回 18時00分~19時00分 1階講堂- 小児がんセンターで診療を行っている患者さんのベットサイドにうかがい、患者さん、ご家族、スタッフが多職種に相談しやすい環境を整えます。
- 担当医師や看護師から依頼されたケースについて、専門的な多職種チームが患者さんおよびご家族と直接関わらせていただき、担当医師を中心に病棟スタッフとともに診療をすすめていきます。
- PSCカンファレンスでは、患者さんご本人とご家族のこころのケアやきょうだい支援、医療費助成の申請、復園・復学へ向けた調整など、療養にともなう心理社会面の支援(psychosocial care)について検討していきます。
- 緩和ケア向上を目指した勉強会、レクチャーシリーズを企画・開催し、当院職員のみでなく、他院や地域の小児医療従事者に向け情報発信していきます。
専門分野
医師、看護師をはじめ、専門的な知識を持った多職種が互いに連携しながら、中心にいらっしゃる患者さんとご家族がよりよい日々を過ごせるようサポートしていきます。主な専門職の役割
- 薬剤師:お薬の相談に乗ったり、服用方法のサポートをします。
- リハビリテーション科:遊びを通して体力作りのお手伝いをします。
- 管理栄養士:栄養の相談、食事が美味しく食べられる工夫やアドバイスをします。
- 保育士:あそびや活動を通して、不安やストレスを和らげ、年齢や発達段階に合わせたサポートをします。
- チャイルドライフスペシャリスト:治癒的あそびやお子さんへの説明・かかわり(きょうだい支援も含めて)を通して"乗り越えていく力"を引き出すお手伝いをします。
- 臨床心理士:こどものこころやご家族の心配・不安を和らげるサポートをします。
- ソーシャルワーカー:医療費の相談をはじめ、在宅診療へ向けた調整、復学支援など、患者さんをとりまく生活のことについて一緒に考えていきます。
診療実績
小児がんセンターでは以前から緩和ケアカンファレンスを行ってきました。その後、小児がん拠点病院事業の一環として、2014年6月から心理社会的な問題を取り上げるPSCカンファレンス、さらに2014年9月から "緩和ケアチーム"(こどもサポートチーム) の活動を本格的に開始しました。毎週の回診やPSCカンファレンスに加え、以下の活動を行ってきました。主な活動報告
- 緩和ケアレクチャーシリーズ
小児がんの患者さんやご家族と、ともに過ごしながら専門にご活躍されている講師の方々を招き、小児がん患者さんがよりよく過ごせるよう、当院職員のみでなく、他院や地域の小児医療従事者に向け情報発信しています。- 第1回緩和ケアレクチャーシリーズ2014年8月27日
「小児がん患者の栄養に対する神奈川県立こども医療センターの取り組み」
講師:神奈川県立こども医療センター 栄養士 和田碧様 歯科衛生士 世側晶子様 - 第2回緩和ケアレクチャーシリーズ2014年11月19日
「小児の在宅緩和ケア」
講師:医療法人財団はるたか会 あおぞら診療所新松戸 前田浩利先生 - 第3回緩和ケアレクチャーシリーズ2015年3月18日
「子どもと保護者のグリーフケアを考える」
講師:一般社団法人The Egg Tree House代表理事、順天堂大学異学部附属順天堂医院がん治療センター心理士、緩和医療学研究室協力研究員 西尾温文様
- 第1回緩和ケアレクチャーシリーズ2014年8月27日
- 症例カンファレンス/勉強会
テーマ:摂食リハビリテーション、食事・栄養評価、口腔ケア、がんリハビリテーション、疼痛・オピオイド、アドバンスケアプランニング、終末期ケースカンファレンス ほか - 症例毎のミニカンファレンス
主治医を中心に患者さんに関係する多職種が集って情報を共有し、目標や役割分担を明確にして問題を解決する方法を具体的に検討しています。
受診方法
こどもサポートチームは、小児がんセンター入院の初期から、病気と向き合っている全ての患者さんご家族をサポートしていきます。具体的なご相談は、担当医師、病棟看護師へお気軽にお声かけ下さい。スタッフ紹介
医師、看護師、臨床心理士、薬剤師、リハビリテーション科、歯科、栄養管理部、放射線診療部、臨床検査部、チャイルドライフスペシャリスト、保育士、ソーシャルワーカー ほか。こどもサポートチームは、患者さんに関わるすべての診療科および職種の方々によって構成されています。