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血管性浮腫・遺伝性血管性浮腫(HAE)

血管性浮腫とは

血管性浮腫は様々な部位が腫れてむくむ症状をさします。顔、まぶた、唇、のど、お腹、足や手などが腫れます。血管性浮腫の原因となるのは、①ブラジキンという物質に関係するもの ②マスト細胞から放出されるもの ③原因不明の3つに分類されます。

遺伝性血管浮腫(HAE)

HAEは、体の中でブラジキンという物質が過剰に増えて、血管性浮腫が起こる稀な病気です。C1-インアクチベーター(C1-INH)の量が少なかったり、うまく働かないとブラジキンが増えてしまいます。C1-INHが欠損/機能障害によるもの(Ⅰ型、Ⅱ型)とC1-INHが正常のもの(Ⅲ型)に分類されます。
症状は、出現してから24時間後にピークとなり、数日続くといわれています。皮ふ(顔や手足)やお腹(胃腸)が腫れたり、強い痛みが起こります。のどが腫れた場合は命にかかわることがあるため、緊急対応が必要になります。抜歯などの歯科治療や外科治療、ストレス、病気、月経などが発作の引き金になりやすいといわれています。
海外の過去の報告では、HAEの発症年齢(平均)は、11.2歳と報告されており(1)、小児期から鑑別診断に挙げられます。またHAEは慢性蕁麻疹やさまざまな「アレルギー」と誤診されることが多く、診断の遅れが問題となっています。HAEの方は、「薬物アレルギー」と誤診されることが多いと報告があり(2)、特にHAEの発作が併発する病気によって誘発され、患者さんが直前に薬を処方されていた場合、薬物アレルギーと誤診とされる傾向があると報告されています。

ガイドライン

遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema:HAE)診療ガイドライン 改訂2023年版
日本補体学会誌 「補体 Vol.60,No.2」

参考となるホームページ

遺伝性血管性浮腫(HAE)コンソーシアム

引用文献

  1. Bork K, Meng G, Staubach P, Hardt J. Hereditary angioedema: new findings concerning symptoms, affected organs, and course. Am J Med. 2006;119(3):267-74.
  2. Wong JCY, Cheong N, Lau CS, Li PH. Prevalence and impact of misdiagnosed drug allergy labels among patients with hereditary angioedema. Frontiers in Allergy. 2022;3.

HAEの検査・診断

これまでのどのような発作があったのか、家族歴があるのかなど、これまでの経過について確認します。血液中のC1-INH活性、C1-INH濃度、C4濃度を測定します。その他鑑別診断に必要な検査を実施します。必要に応じて、遺伝子検査を実施いたします。


HAEの治療と国立成育医療研究センターの方針

診断後は、発作予防のお薬の調整を行います。
HAE発作時の治療薬を常備しております。発作時は救急外来で対応可能です。


受診方法

これまでに、原因不明の浮腫を繰り返している、原因不明の腹痛発作を繰り返している、のどがはれたり、窒息するようなエピソードがあったり、呼吸が苦しくなったことがある、家族に同じようなエピソードを持っている人がいる、アレルギーといわれている食物や薬剤をやめても発作を繰り返すなどありましたら遠慮なく初診のご予約ください。


外来は、救急センターを除いてすべて予約制ですので、当院で受診される方は『事前予約』が必要です。

国立成育医療研究センターでは、事前予約制を導入しております。当院での受診を希望の方は他院からの診療情報提供書(紹介状)をお手元にご用意の上、予約センター(電話 03-5494-7300)で予約をお取りになってからご来院ください(予約取得時に、紹介状の確認をしております)。紹介状をお持ちでない場合、別途選定療養費がかかります。詳しくは、予約センターにお問い合わせください。
なお、緊急で受診が必要なときは、現在かかっている医療機関の医師から直接、医療連携室(TEL:03-5494-5486 (月~金 祝祭日を除く 8時30分から16時30分))へご連絡をお願い致します。

予約センター(代表)

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